メキシコ先住民文化について(文明の始まり~先古典期まで) 

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映画や漫画でも度々モチーフとなる中南米の先住民文化。ここでは、現在のメキシコにかつて栄えた先住民文化について、時代を追って解説していきます!メキシコへの理解や旅行の楽しみがより深まりますように。

メキシコと言って連想されるものの一つに、マヤやアステカに代表される先住民文化があると思います。今回からメキシコシティのメトロポリタン自治大学(Universidad Autónoma Metropolitana)で歴史学を専攻したTOPのセルヒオに協力を仰ぎ、メキシコの歴史について紹介してみたいと思います。 

メキシコ観光の目玉でもあるテオティワカン、チチェンイッツァのピラミッドや、メキシコ国立人類学博物館を訪れる時に、少しでも歴史の知識があるとより楽しめること間違いなしです! 

まず、メキシコを含むアメリカ大陸に到着した人類の起源について。未だに分かっていないことも多いのですが、氷河期時代陸続きだったベーリング海を、人類が渡ってきた説が有力だとされています。その後氷河期氷期の時代が終わり、アメリカ大陸とユーラシア大陸が分かたれ、長い時間をかけてメキシコ独自の文明が発展していくことになりました。 

この時代の人類は短命であったこともあり、それぞれのコミュニティや集落同士の交流はあまり無かったと言われています。しかし中には現代人と同じぐらいの寿命を持つ者もおり、次第に少しずつ文化・商業・政治などのネットワークを広げていきました。 

メキシコ史において、スペインによる植民地化が始まるまでの先住民文化は、大きく3つの時代、そして3つの地域に区分されます。 

北アメリカ大陸の先住民文化地域・・・現在のメキシコとアメリカ一部地域、ベリーズ・グアテマラなどの一部中米地域から成り、以下のような分類がなされています。 

現在のメキシコ中央部~南部またベリーズにかけても広がるメソアメリカ地域の先住民文化先古典期では、日本の縄文時代のような陶芸の名残も見られ、紀元前1200年頃まではそれぞれの集落が独立して生活していたと言われています。その後、集落同士の交流が始まり、物々交換を起源とする最初の商業が発達を始めました。集落同士の交流やビジネスは次第に距離を広げていき、それぞれの集落の伝統・言語・宗教観等の細かな違いに当時の人々は気づき始めました。

そして先古典期最後の600年間にメソアメリカ地域の人口は激増したと、現在の考古学者たちは考えます。そうしてようやく、現代にも伝わるタバスコ州、ベラクルス州南部に広がったオルメカ文明、現在のオアハカ州のモンテ・アルバンにその遺跡を残すサポテカ文明、メキシコシティ現在のメトロバス「ヴィジャ・オリンピカ(Villa Olímpica)」駅周辺に栄えたクイクイルコ文明などがこの先古典期に花開きました。 

メキシコ国立人類学博物館ではオルメカ文明、サポテカ文明の遺物が展示されており、そしてメキシコ国立自治大学通称UNAMの近くにあるメトロバス「ヴィジャ・オリンピカ」駅にはクイクイルコ文明時代の遺跡が残っています。

( 国立人類学博物館へはメトロバス「アントロポロヒア(Antropología)」駅、もしくは少し歩きますが、地下鉄の「アウディトリア(Auditoria)」駅からアクセス可能です。すぐ近くのチャプルテペック城も有名な観光スポットです。) 

(クイクイルコ遺跡へは、メトロバス「ヴィジャ・オリンピカ(Villa Olimpica)」駅から歩いてすぐに行けます。近くにはたくさんの壁画でも有名なメキシコ国立自治大学(通称ウナムUNAM)や、少し離れますがお洒落な街として有名なコヨアカンもあります!) 

・オルメカ(Olmeca)文明 

オルメカ文明は「メキシコ文明の母」とも言われており、メキシコで生まれた最初の古代文明だと考えられています。皆さんもどこかで見たことがあるのではないでしょうか、巨大な頭部の石像で有名なのが、このオルメカ文明です。私もメキシコ国立人類学博物館で見たことがありますが、思った以上の迫力に圧倒されたことを覚えています!これらの巨大な頭がなぜ作られたのか、はっきりとは分かっていませんが、一説では当時の権力者や王族の頭ではないか、と言われているそうです。 

また、数字のゼロの概念をすでに持っていたことや、コミュニティの中では既に宗教的儀式や祝祭などが執り行われていたことも分かっています。

・サポテカ(Zapoteca)文明 

サポテカ文明は現在のオアハカ州の辺りに栄え、モンテ・アルバンという遺跡で有名です。彫刻や碑文などが残されている他、政治的・そして軍事的に非常に強力かつ影響力のあった文明だとされています。また、この文明にルーツを持つサポテカ語という先住民言語は今もオアハカで話されています。 

・クイクイルコ(Cuicuilco)文明 

そして、クイクイルコ文明はその特徴的な円形ピラミッドで有名です。戦争の記録はあまり無く、農耕・政治・工芸・宗教などにおいて優れた文化を有していたとされています。住民たちは現在休火山となっているシトレ火山(Xitle)の近くに暮らしており、ウエウエテオトゥル(huehueteótl)・シウテクトゥリ(Xiuhtecuhtli)という火の神を祀っていました。しかし、そのシトレ火山・そして現在もたびたび噴火しているポポカテペトル(Popocatepetl)火山等の噴火によって、クイクイルコ文明は滅びたと言われています。 

多様な文化を有していた古代~近代のメキシコですが、残念ながらスペイン侵略時に数多くの歴史的資料や書物が失われてしまったと言われています。私たちが今見ることができるのは、ほんの一部ですが、現在でも新しい遺跡や遺物が発掘され、研究は進んでいます。次回は古典期~後古典期の文明について解説していきますので、お楽しみに! 

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